営業編

(営業向け)売却時にやってしまう失敗5選

5つの失敗例

(1)最初に良いこと
   言いすぎる
(2)最初に確認すべき

   ことの後回し
(3)問い合わせが無く、
   疎遠になる
(4)売主様の意見に

   迎合しすぎる
(5)唐突に低い買付で
   クロージングする

(1)最初に良いこと
   を言いすぎる

媒介取得時に競合をしていると、
あまり弱気なことを言うと他社に取られてしまうため、
つい相場より高値での提案をしてしまいます。

相場より高い価格で市場に出せば、
当然問い合わせはありません。
そのため、これは売主様のためにならず、
信頼を損なう展開となります。

そうならないために、
媒介取得時には必ず相場を再確認しましょう。

売主様は、耳障りの良いことは覚えていますが、
それ以外のことはあまり聞いていなかったりします。

なので、高値でスタートする際は、
ちゃんと「高い」という認識を持ってもらい、
チャレンジする期間を予め設定するように意識しましょう。

例えば、『1カ月3,480万円でチャレンジして、
反応が無ければ3,280万円にしましょう。』
といった具合です。

売れない金額で売りに出しても、時間の浪費です。
価格の上昇局面なら相場が追い付いてくることもありますが、
横ばいまたは下降局面だとますます売れなくなっていきます。
これは、何より売主様のためになりません。

必ず適正価格をちゃんと説明し、
高値成約をチャレンジするときは

予め期間を設け、
マーケットの状況を共有して相談しながら

進めていきましょう。

(2)最初に確認すべきことの
   後回し

『買主様がみつかり、
いざ契約しようとしたら
売主様から設備の不具合の告知を受けた。』

こんな経験は無いでしょうか。
最初に確認すべきことが漏れてしまうのは、
次のようなことが考えられます。

・面倒がって後回しにしてしまう。
・売主様に遠慮して確認を
 怠ってしまう。
・問題無いだろう、
 と軽く考えてしまう。
・そもそもの知識が無い


最初に押さえるところを確認しておかないと、
せっかくの良い話が流れてしまうこともあるでしょう。
単に段取りが悪い、という話なので、
とても勿体無い状況です。

以下の点は漏れなく確認しましょう。

・権利証の有無
・抵当権がある場合、その残債
・共有者全員の意思確認
・物件状況等報告書、設備表の記入
・諸経費や譲渡税の確認

各項目についてが別ブログで解説します。
すべて基礎的なことですが、
重要なことです。
プロとして、しっかりと確認するようにしましょう。

(3)問い合わせが無く、
   疎遠になる

よくやりがちな失敗だと思います。
問い合わせが無かったり、目立った動きが無い場合、
つい売主様への連絡をしなくなってしまいます。

売主様からすれば、
「連絡をしない=何もやっていない」
と同然です。

このように疎遠になってしまうのは最悪です。
気まずい時こそ、電話で良いので会話をすることを意識的に行いましょう。

電話をすることを決めれば、
何を話すか考えなければなりません。
それは売るための戦略なのか、
今までどんなことをやったのか、
状況や結果はどうなのか。
それに対するプロとしての意見は。

このようなことをちゃんと整理して、
売主様と会話をすることが重要です。
会話をすることで、
売主様がどのように考えているか分かります。
また、こちらがちゃんと動いている印象を持っていただけます。

メールだけで終わらせる人がいますが、
メールだと浅いコミュニケーションしか取れず、よくありません。

理由は様々かと思います。
売主様に忙しいからメールで良いと言われている、とか、
遠慮がちなスタンスが多い気がします。

電話やオンラインでも良いので、
できるだけ売主様とコミュニケーションの時間を取るようにしましょう。
売主様が忙しければ、月に1度でも良いので、状況報告の時間を作るべきです。

なるべくなら週1度の電話連絡を欠かさずに、
要所で面談することを心掛けましょう。

そうすることにより、

①営業活動をしっかり行っている
 印象を与える。
②売主様の思考の変化に気づくこと
 ができる。
③状況に合わせた適切な提案を
 行うことができる。

一番大事なのは②だと思っています。
売主様の考えや心情、
取り巻く環境の変化などを
正確に察知してこそ、

今後の展開を的確にイメージすることができます。
もし、売主様の考えが分からない状態で、
独りよがりな提案を行ってしまうと、信頼を損なうことになるでしょう。

これは、メールでは分かりません。
会話をする機会を作ることを、意識的に行うようにしましょう。

(4)売主様の意見に
   迎合しすぎる

売主様の顔色を気にしてしまい、
言いなりになってしまう場合があります。
その状態が継続すると、
大抵悪い結果になります。
そして、それは担当者のせいになります。

売主様は素人です。
売却を任せられた担当者は、
プロとして、強く提案しなければなりません。

売主様を論破せよ、
ということではありません。
お客様を論破しても何の得にもなりません。

売主様に寄り添うのが基本のスタンスです。
そのうえで、売主様のためになることは、
強く提案すべきです。

例えば、「値ごなし」が苦手な営業の方は多いと思います。
誰でも金額を下げる提案はしづらいものです。
しかし、売れない金額で売却活動を続けても意味がありません。
「売れること」が売主様の目的ですので、
そのための提案は担当者の仕事です。

ポイントは、売主様に寄り添ったスタンスは維持をしながら、
『売主様にとって〇〇した方が良い』という提案を考え、
一貫して売主様の目線で話をすることです。

営業側の都合で話をしてはいけません。
適当に口先だけで話をしてはいけません。
深く考えずに提案をしてはいけません。

その姿勢は必ず伝わります。
なぜなら、人は表面だけで話を聞いているわけではないからです。
ことばだけではなく、人は色々なところから情報を得ています。
売主様の立場でものごとを深く考えることにより、
ことばや態度、提案の内容に重みが出ます。
そういった姿勢が、人を動かすのです。

(5)唐突に低い買付で
   クロージングする

乖離のある金額でクロージングする場合、
そこに至る過程がものを言います。
クロージングのタイミングになって、
「営業力で何とか!」とかいっても
うまくいくはずがありません。

クロージング時に相手に伝えたい情報は、
その前の何気ないタイミングで伝えておくことが大事です。
会話の中で伏線を幾重にも張り、
迅速丁寧な対応で信頼関係を作り、
その積み重ねが大事な局面で活きることになります。

売主様に対しては、
『○○円にすれば売れるかな』ではなくて、
『結局○○でしか売れないのかな』と、
底値(相場)をちゃんと認識してもらうことが重要
であり、
そのためにどのような活動をして、
どのような話をするのか、を良く考えましょう。

繰り返しになりますが、
売主様にとっては「売れること」が大事です。
根拠の無い「高く売る」は、
結果として迷惑になることがあります。

ちゃんと売ってあげるために、
適正な成約価格を想定して、
良い話が入ってきたときにスムーズに理解していただけるように、
前もって話をしておきましょう。

まとめ

(1)適正価格を認識してもらった
   うえでチャレンジする。
(2)最初に押さえるべきポイント

   をしっかり確認する。
(3)コミュニケーションは

   密に取る。
(4)売主様に寄り添ったスタンス

   で強い提案を。
(5)クロージングに必要な要素

   は前もって行う。

ほとんどの失敗はコミュニケーションに起因します。
密にコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことが重要です。
その際に、決してこちらの都合で話をしないようにしましょう。

特に大手で仕事をしていると、多くの情報が入るので、
一人当たりの媒介数が多くなります。
私も多い時は20件以上の媒介物件を抱えていました。

そうすると、効率に走りがちですし、
手早く纏めようとするようになります。
月内に入れようとする会社のプレッシャーもあったりしますので、
無理やり月末に押し込むこともしばしばありました。
今思うと、良くない傾向だったように思います。

売主様からすれば、何千何億の資産を売却するわけです。
適当な気持ちで扱って良い訳がありません。

『売主様にとって何が一番良い選択となるのか。』
こういった目線でものごとを考え、営業していくことが、
永い信頼に繋がっていくものだと思っています。

少しでも参考にしていただけると嬉しいです。
ではまた。